こんにちは、内田裕之です。
エリクソンの話を続けます。
エリクソンは人生の第二段階を幼児期の前半としています。
赤ちゃんはおっぱいをもらいます。当然、消化吸収してうんちやおしっことして出します。
ある時点で、おむつを外せるようになり、トイレットトレーニングをしていき、段々と排泄自律を覚えていきます。
こんな話が心の問題にどうしてつながるって?
いやいや、最後まで聞いてください。
排泄自律には、骨格と筋肉の発達が必要です。
うんちを体内にとどめておける肛門括約筋を閉める働き、うんちを出す時の肛門括約筋を緩める働きができることが前提です。
できもしないことで怒られるのは不当でしょう。筋肉と骨格の発達待ちが必要です。
心に関する話じゃないのって?
もう少しお待ちください。
うんちはトイレで出します。
出していい場所、出していい時間という分別も身につけていきます。
ところで、私の友人の話です。
ケンタッキーでバイトをしていて、クリスマスイブの日に忙しくて、キレてしまい、お客さんに「お前ら、キリスト教徒じゃないだろう!七面鳥じゃないんだ!」と言ってしまったそうです。
これがお客さんに向かってじゃなく、バックヤードでバイト同士の会話だったら、どうでしょう?
「ホントだね。忙しくて堪らないよ」となっていたことでしょう。
食べ物を食べて、消化吸収して、うんちとして出す。もちろん出していい場所で。
これを心のことに読み変えましょう。
出来事があって、それを心で消化吸収して、感情として出す。もちろん出していい場所、出していい時間、出していい相手に。
うんちをめぐっては、下痢や便秘があります。
私の友人は心が下痢を起こしたのでしょう。
さてさて、私たちは色んな出来事を体験して、心の中で消化吸収をしています。
心に治めきれないことも起こってきます。
消化できず吐いてしまうかもしれません。
消化吸収できず下痢するかもしれません。
消化吸収したけど便秘になるかもしれません。
目に見えない心の中の消化吸収。
カウンセラーはここを推定していきます。
ある意味、カウンセリングルームはトイレです。
ここでは吐瀉物も下痢便も受け入れます。
便秘で困っている人が出せるまで付き合います。
すぐに感情をぶちまける人、なかなか感情が出せない人、感情ではなく問題行為になってしまう人。
トイレットトレーニングは躾とも言えます。
私はこの躾という漢字が好きです。
身を美しくするという字ですから。
身を美しくするという意味で、心のことも美しくできるようになることは、カウンセリングの目標になります。
そして、家庭教育でも。
躾は身を美しくすること。
叱ることではないと思います。
よろしくないことはよろしくないと諫めて、よいことをしたら褒める、ということに尽きると思います。
心の消化吸収がうまくいかない人がカウンセリングに訪れて、うまく心のお通じができるようになることを私は目指しています。