子ども心理面接について
2023年10月27日

こんにちは、石郷です。

今回は子どもにおける心理面接についてお話します。
私は発達障害、不登校、ひきこもり、いじめなど、小学生から思春期と呼ばれる中高生の心理面接を行なってきました。
また、問題を抱えているお子さんのご両親への面接も行い、援助しています。
その中で、成人である大人と子どもの面接とは少し異なる点があります。

それは、子どもの場合、言語化することが難しいことです。

つまり、子ども自身が悩んでいることを自分の口でいうことが苦手ということです。
これは、精神的にも身体的にもまだ未発達、または発達途中であることから、子ども自身が悩んでいても、言葉で表現することが難しいということです。
大人の場合、ある程度自分の悩みを具体的に説明して、何が問題なのかを言葉で伝える力がありますが、子どもの場合、中々表現できないことがあります。また、両親は問題だと感じていても、子ども自身問題を抱えていること自体、認識していないこともあります。
とはいえ、子どもの雰囲気や言葉で言えないからといって、悩みを抱えていないということではありません。
むしろ、言葉で表現できない分、1人で抱え込んだり、問題を回避するために行動化(一見、悩みとは関係なさそうな問題行動など)が生じたりなど、別の形で表現されます。

では、どのように子ども面接を進めていくのか。

それは、遊びを通して子どもの悩みを見ていきます。
上記で述べたように、子どもは言葉で表現することが難しいです。しかし、言葉で伝えにくい分、お絵かきや工作、ゲーム、ごっこ遊びなど、カウンセラーと一緒に遊ぶ中で子どもが抱えている問題が表現されます。

例えば、ごっこ遊びの1つに「おままごと」があります。
この遊びは、母親なら母親役、父親なら父親役など、役割を決めて演じます。つまり、自分とは別の立場である視点を持ち、自分がイメージする家族を遊びの中で表現します。
そして、遊びの中で子どもがどのような設定で、どのような対応をしていくか、遊びの展開を踏まえて、子どもの様子と抱える問題を見ていきます。

子ども面接の中では、子どもが抱える怒り、悲しみ、孤独、劣等感、欲求、期待などの感情が言葉ではなく、遊びとして伝えらます。
私は、心理面接における子どもとの遊びは、一緒に時間と空間を共有し、カウンセラーは子どもが作る遊びの世界に入り、子どもの奥底にある気持ちを理解し、受け止めることだと思っています。

このように、当カウンセリングルームではお子さんの悩みを扱う子ども面接も行なっておりますので、ご来談お待ちしております。

※写真はフリー素材であり、イメージです。