ペットロスと立ち直り
2024年09月29日
内田裕之です。
猫の話を書いたら、犬の話も書きたくなりました。
昨年の11月に16年寄り添った犬が亡くなりました。
オスのパピヨンです。マサラという名前。
なかなか立ち直れず、悲しく虚しい毎日でした。
犬がいての日常生活でしたから。
父親、母親が亡くなったとき以上のダメージでした。
もう一緒に暮らしていなかったので。
お酒をあおり、毎日1日でビールを8本飲んで過ごしました。
写真を見返し、遺髪を手にビールばかり飲んでいました。
半年以上が経ち、ようやく愛犬と過ごした日々が懐かしく思えるようになりました。
黒目に鼻の3点セットの顔。
パピヨンらしい耳の長い毛。
帰宅するとお迎え。私がドアを開ける前に気づくらしく、ドアを開けると、キラキラの笑顔で甘えてきました。
散歩に行き、駆ける姿。
片足を挙げておしっこする様子。
私に甘えて顔を舐めてくれた感触。
よく舐める子でした。
初めてペットショップで会った時、店員さんから「抱っこしますか?」と言われて、抱っこしたら、もう後戻りはできませんでした。さらに、私の頬をひと舐め。もう決心しました。
初めて自宅に連れ帰った時、玄関の低いステップで戸惑い、この子の初めての経験なんだ思って、抱っこして部屋に入れました。
初日の夜、慣れない環境変化なのか、寂しいのか、徹夜で鳴きました。
翌日、眠くて、お座りしながら、何度もカクンと頭を下げつつも、頭をプルプルして起きようとしていました。可愛かったです。
撫でるとフワフワで気持ちよかったこと。
噛まない、無駄吠えもしない子。
おもちゃの引っ張り合いをした時の引く力。
おもちゃを投げると、もう1回もう1回とおかわりする姿。
ご飯を食べる早さ。
我が家がケンタッキーを食べていると、私の足の間をロケットのように飛びついてきました。
そうそう、こんなこともありました。
私がウナギを買ってきた時、猫がテーブルの上に乗り、ウナギだけを床に落として、秒速で落ちたウナギをマサラが食べました。呆れ笑いです。私はタレかけご飯となりました。
「いいか、ウナギやケンタッキーは危篤になったらあげるからな」と言いました。残念ながら、叶わない約束でした。
悪いことをした時には、即座に背後をとって、マズルを締めました。直後でないといけないことがわからないからです。覚えもよかったです。
一緒に昼寝をした寝姿。私が目を覚ましてもまだ寝ていて、私がもう一度寝直したこと。
夜も一緒に寝たこと。
私がインフルエンザで寝込んだ時も、私の上に乗り、看病なのかなと思ったこと。
ヘソ天(仰向け)でお腹を放り出して、寝ることもありました。
犬の地肌を触るのも撫でていて気持ちよかったですし、信頼を感じてくれているとうれしかったです。
ひんやりした床にお腹をくっつけて、前足を伸ばして、鼻が少しはみ出る姿。
私が家で仕事をしていると静かに待って、終わると甘えてきたこと。
そして、とうとう動けなくなり、抱っこしてペットクリニックに通った最後の日々。
愛するペットを亡くされた皆さんもその子の思い出はたくさんあるはずです。
私の中では、どれも貴重な思い出になっていき、気持ちが落ち着いてきました。
時間がかかることだったのでしょう。
今も心の中で名前を呼びます。
うちのカウンセリングルームの看板の左側にいます。
少し画像も残っています。
そして何より思い出の中でちゃんと生きています。
幸い、猫がいてくれたのも救いだったかもしれません。
よく甘える猫で、私に寄り添ってくれていると気づいたのは、ずっと後のこと。
体を壊すまでお酒を飲んでしまいました。
ドクターストップです。
持病が悪化、より強力な治療が必要になってしまいました。愚かな話です。
カウンセラーはよく言えば繊細、悪く言えば脆さを持っている人がちょくちょく見かけられます。
私はお酒に逃げました。情けないです。
今は16年という日々をくれて、本当に感謝しています。
お酒もほとんど飲んでいません。
あるいは、同じようにペットロスを体験された方もあるかもしれません。
これまでも友人知人のペットロスを目にしてきました。野暮なことばも出せず、ただただ聴いてきました。
カウンセラーとして、お役に立てることがあるかもしれません。
大事な思い出を聴かせてください。
是非、当室をご利用ください。

同じ傷を背負ったこと、回復したことがきっとお役に立てることと思います。