クロッパーという心理学者
2025年02月25日

内田裕之です。

今日は私の尊敬する心理学者、ブルーノー・クロッパーの話をしたいと思います。

この人はユダヤ人で、第二次世界大戦によってヨーロッパからアメリカに亡命したユング派の分析家です。

ユング派の分析家としてより、ロールシャッハ・テストのクロッパー法を打ち立てた学者として有名です。

まだ未完成だったヘルマン・ロールシャッハによるテスト理解を補完させて、クロッパー法という流派を確立させていきました。

その仕事の背景にはユング心理学の考え方を活かした自我心理学を導入して、人間の発達、人間の成長の方向性、人間の成熟という問題に焦点を当てて、心理療法にロールシャッハをつなぐことを確立しました。

さらっと書きましたが、これはすごくことです。

心理療法は何を目指せばよいのか、そんな指針を私に教えてくれました。
今ではロールシャッハテストを用いることはめっきり減りましたが、若い日々に勉強しておいたことが、クライエントさんに接する時に、「心理療法の大家であるクロッパーはこのクライエントさんに向き合う時に何を考えたろうか」と想像しながら、精神分析的アプローチ、ユング派の視点でクライエントさんの援助を考える習慣をつけることにつながりました。

大学教員をしてロールシャッハ・テストを教えていましたが、こういう心理療法の機序について考えてもらえた学生は少ないです。

授業の課題としてロールシャッハ・テストの演習をしましたが、「単位さえ取れればいい」と安易に考えた学生が多数です。
適当に書いたレポートを提出して学ばなかった学生が多数です。
「自分は医療現場を考えていないからロールシャッハは要らない」と早々軽々に流して学びのない人が多数です。
これでは心理療法は身につきません。

違うんです。
何らかの方法論を通して人間を理解するという姿勢の乏しさとして、大学院修了後、腕の悪い人を垂れ流した感さえあります。

心理療法とは何かを学ばず、資格試験を通って安易に就職していった愚か者を見る思いです。

出来の悪い人、職業人として成長のない人の話はこれくらいにします。

目には見えない心の問題を何とかとらえていこうという前提を感じつつ、若い頃に頑張って訓練を積んで、何とか心理療法家に私はなりました。

クロッパーはそのアプローチとして、人を見捨てません。
何とかクライエントさんの成長・発展を考えていった人物として、私は魅了されてきました。
必ずクライエントさんの発展につながる所見をもたらしてくれます。

こんな人間理解をしていくことを学んで、私もクライエントさんを見捨てないことが身についたように感じています。

もう大学教員ではないので、臨床場面を考えていきたいという若い人達の指導に専念しています。

ロールシャッハ・テストを勉強したいという方、心理療法とは何かを知りたい方に専門的なスーパービジョンを行うことがようやくできるようになりました。

少数精鋭の指導ができています。

また、クライエントさんに対しては、本格的な心理療法を実施しています。
助言をあげることとは程遠いアプローチです。
こんな私とのやり取りを通して、ご自分や家族、社会との関係における発見をしていってくださるクライエントさんが継続して岐南カウンセリングルームに通ってこられます。

こんな風に、ご自身のオーバーホールをしていかれる方と接することができて満足しています。

クロッパーの考え方に則したロールシャッハのテキストは死ぬまでにモノにしたいと考えています。
自分なりの仕事熱が高まっています。

また、私の尊敬する心理療法家を紹介していきます。