「よしよし」ということば
2023年10月06日
内田裕之です。
赤ちゃんをあやす時に「よしよし」ということばは何気なくよく使われます。
そんな時、どんなことを考えながら「よしよし」と言っていますか?
先日、勤務している大学で、スランプになった学生が泣いていました。
私は「よしよし」と声をかけました。
泣き止むまで付き合いました。
「よしよし」ということばの前に何かが省略されているように思います。
「もう泣かなくていいよ。よしよし」と思う人が多いようです。
私は違います。
「安心して泣きたいだけ泣きなさい。よしよし」です。
その学生は頑張り屋さんで、なかなか弱音のはけない人です。
私のことを信頼して泣いている姿を見せてくれたと思いました。誰にも言えず抱えていたことなんだろうと思いました。私は泣き止むのを待ち、そこからゆっくりお話をしました。
子育ての中でも起こることでしょう。
子どもさんはお母さんの胸だから泣けるのです。
思う存分、泣かせてあげてください。
これぞ、親の醍醐味だと思います。
そして、カウンセラーの前で泣いてください。
私の面接では泣く人が多いです。
親、きょうだいに言えなかったこと、友達にも言えなかったこと、自分の胸の内で誰にも言えなかったことを聴いています。
私のカウンセリングルームの机の上には小道具としてティッシュが置いてあります。
どうぞ使ってください。
私は誰にも言えずに胸の内にしまっていて、そのことがようやく話せた瞬間を大事にしています。
これぞカウンセラーの醍醐味です。
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