犬との暮らし(2)
2024年06月09日

先回は歴代飼ってきた犬の話をしました。
どの犬も忘れがたいです。
人生の中で、犬と一緒に過ごした時間が長いと思います。

40歳手前で、結婚して、猫派の嫁と「犬と猫を飼う」という約束をしました。
結婚して1年目、よく行くスーパーに隣接したペットショップで「この犬、差し上げます」
という子犬を嫁が見つけてきました。

もしかして訳ありかと思いつつ、嫁と話し合いました。「愛とは」「家族とは」じっくり話し合う時間。

翌日、ペットショップに行くと、ちょうど飼いたかったパピヨン。売れないまま、7ヵ月経過して大きくなり過ぎてもう商品にならないとのこと。

また7ヵ月とは別に、大き過ぎる子でした。訳を聞くと、ひいおじいちゃんがチャンピオン犬で、その血統を残すため近親交配をすると、こういうデカい子が産まれるとのこと。
また、厚かましい子で、母犬の一番栄養のあるお乳を独占していたとのこと。これもデカくなった要因。

長くお店にいたので、躾はバッチリと言われました。
売れなかったもう一つの理由がお客さんに媚びを売らず、バックヤードのスタッフの方ばかり見ていたからと説明を受けました。

「抱いてみますか?」と言われて、抱いたらもう最後。「この子は舐めない子です」と言われたのに、私の頬をペロリと舐めました。
もう決まり。

連れて帰ると、段差がある所は体験したことがなく、玄関から入れませんでした。再び抱っこして家に入れて。こういう所作がいちいち可愛いと思いました。

環境が変わって知らない人と暮らすというのは、犬にとって大きなストレスだったでしょう。愛情たっぷりに接することにしました。
名前は「マサラ」。まだ見ぬいずれ飼う猫は「ガラム」。これは決定事項。

私はスキンシップのつもりで、仰向けになって、お腹の上に載せてやっていました。私の顔をよく舐める舐める。

嫁が家事をしていると、トコトコついて回る。
こうして我が家に馴染んでいきました。

成犬になり、パピヨンらしい耳毛が生えました。お散歩大好き、ご飯大好きの育てやすい子で、何より幸せを感じました。

もうすっかり家族の一員になって、例えば、ケンタッキーを買ってくると私の足の間から飛びかかってきたり、とにかく食べ物には貪欲。

嫁と離婚する時には、犬の親権は死守しました。この子がいない暮らしは考えられなかったからです。

16歳になって、後ろ足がおぼつかなくなってしまいました。散歩も行けなくなり、少しずつ元気がなくなってきました。

昨年11月に入って、寝たきりになって、お医者さんに連れていったら、腎臓がんでもう長くはないと言われました。
それから毎日点滴のためにお医者さんに連れていき、歩けないので抱っこ。最初にこの子に会った時のような気持ちになりました。

一週間通って、ある朝、起きたらもう冷たくなっていました。痛みや苦しみはなかったそうで、だるさが続いていたとのこと。

岐南カウンセリングルームのロゴの左側にイラストがあります。マサラです。
生きていたら、セラピードッグとして活躍してくれたことでしょう。

ガラムは別れた嫁が連れて行きましたが、別途、タンタンという黒猫がいます。
セラピーキャットです。
是非会っていってください。

マサラは、私が大人になって最初で最後のワンコでした。生活の中心でした。RIP。